五歩一興吾朗のTo be or Not to be

目標は40歳までに3000万円の資産形成をしてサイドFIRE。投資、エンジニア、結婚生活、料理、などなど。日常について。

席替え

 

部長の隣になりました。

 

 

 

 

地獄か?

 

 

 

今日から新年度ですね。

 

弟が二人いるのだが、上の弟は大学に、下の弟は高校に今年入学です。

サークルの可愛い後輩の妹が、上の弟と同じ大学に入学したらしい。

もしかすると、回り回って可愛い後輩がワイの義理の妹になるかもしれん。他力本願。

 

 

そんな、可愛い後輩の妹と恋仲になる可能性を秘めて大学生活をスタートさせた、春爛漫豪華絢爛順風満帆な上の弟の昔話。

 

 

 

家族で和歌山の海鮮バーベキューに行ったことがあるのだが、

そこで起きた世にも奇妙な物語

 

 

最寄駅からタクシーで20分もする、辺鄙なところにあるレストランやったが、

眺めは最高、海鮮も最高に美味く、皆が笑顔になった。

食事をして、近くの綺麗な海に入り、最高としか形容のしようがない旅行であった。

 

 

最高な旅行になるはずであった。

 

 

 

夜までは。

 

 

 

近くにエアビーで宿を取り、夜は備え付けの料理セットで鍋でもしようと、スーパーに買い出しに来ていた。

 

数年後に天真爛漫な大学生活を始めんとする上の弟が、なにやら青ざめた顔で「トイレに行きたい」と言い出した。

 

運が悪いことに、スーパーではトイレの貸し出しをしておらず、近くにコンビニもない。

 

一番近いトイレが、もはや宿という状況だったため、鍵を渡して一足先に帰ってもらった。時速12kmで。

 

 

 

我々も買い出しを終え、30分後にスーパーを出て時速8kmで後を追った。

 

 

スーパーから宿まではそこまで遠くないので、追いつくことはなかったのだが、なんと鍵が空いていない。

 

は?

先に帰ったはずだが、鍵が閉まっている。どういうこと?

 

 

中にいるはずの弟を呼び続けたが、反応がない。

意味がわからん。

 

軽く5分は経っただろうか、やっと鍵が開いて弟が出てきた。

 

 

「ごめんごめん、トイレ行ってた。」

 

 

こいつは正真正銘のアホか?

 

 

なぜ和歌山のようなど田舎で、借りた宿でトイレに行くだけなのに鍵をかける?

 

なぜトイレに35分もかかる?

 

 

各々が思い思いにぶちギレの言葉を浴びせながら家に入り鍋の準備に取り掛かろうとしたその時、次の異変に気付いた。

 

 

異変というか、異臭に気付いた。

 

 

 

「クッッッッッッsssssssサ」

 

 

 

明らかに尋常ではない濃度の雲母臭が家中に漂っていたのである。

 

 

よく、屁が臭いのは、鼻の嗅覚細胞が屁に含まれる雲母粒子に反応して臭いを検知しているため、

臭い屁を嗅ぐこと=雲母が鼻の中に付着していることだと揶揄されるが、

こいつ、35分もかけて、ドエラい量の雲母粒子を家中に撒き散らしてくれたな???

 

シン・ゴジラ顔負けの空気汚染力やな。これは核爆弾投下のスイッチ押すど。

 

 

 

ほんまに臭すぎて料理どころじゃなかったので、いったん全員2階に避難した。

 

 

 

避難してから、妙な違和感に気付いた。

 

 

 

弟が寝巻きに着替えていたこと。

 

風呂のドアが開いていたこと。

 

使用された痕跡があったこと。

 

トイレットペーパーが異様に減っていたこと。

 

 

 

。。。やったか?

 

 

いい歳こいて、こいつ、こいたか???

 

 

誰が口にするでもなく、なんとなくそんな空気が漂い始めたころ、弟が申し訳なさそうな顔で2階に上がってきた。

 

 

「もうしないから、臭い。食べよう。」

 

 

 

爆裂雲母臭にヤられて忘れていた、鍋をしにきたのだった。

 

 

 

その後、何事もなかったかのように皆で食卓を囲み、桃鉄をするなどして楽しく夜を明かしたが、

誰もあの雲母臭には未だに触れていない。

 

 

 

 

目に見えるものが真実とは限らない。

何が本当で何が嘘か。

クレオパトラは本当に美しかったのか?

モナリザは本当に微笑んでいるのか?

いい歳こいた弟は本当にトイレに間に合ったのか?

志半ばで道中で垂れ流してしまったのか?

証拠隠滅のために着ていた服を全てシャワーで洗い、便器についた雲母を一生懸命拭いていたから鍵を閉めていたのか?

今日はエイプリルフールだが、ここまでの話は本当に家族旅行の話で、垂れ流したのは弟か?

真実は俺だけが知っている。

 

 

 

 

ウンコンフィデンスマンの世界へようこそ。